写真をもっときれいに撮りたいなら単焦点レンズがおすすめです。ズームができない分、画質が良く、背景が美しくぼけた写真も簡単に撮れます。
この記事では、単焦点レンズの魅力や選び方、人気おすすめ10選まで詳しく解説します。
単焦点レンズとは?
単焦点レンズとは、焦点距離がひとつに固定されたレンズのことを指します。ズーム機能がない分、画質や明るさ、ボケ味に優れているのが特徴です。ここでは単焦点レンズの基礎知識をわかりやすく解説します。
- 単焦点の基本的な特徴
- ズームレンズとの違い
- どんな写真が撮れるの?
- 初心者に向いている理由
単焦点の基本的な特徴
単焦点レンズは、焦点距離が固定されているため、ズームができない代わりに設計がシンプルで高画質な撮影が可能です。レンズの開放F値が小さいモデルが多く、光を多く取り込めるため、暗所での撮影や美しい背景ボケにも対応できます。
構造が単純なぶん、価格も比較的安価で、軽量・コンパクトな点も魅力です。機材の持ち運びが楽になり、スナップ撮影や旅行写真などにも適しています。
ズームレンズとの違い
ズームレンズは1本で複数の焦点距離をカバーできる利便性がありますが、そのぶん構造が複雑で重くなる傾向があります。
一方、単焦点レンズは焦点距離が固定されているため、ズームは自分の足で動いて調整する必要があります。しかしその代わり、光学性能が高く、シャープでクリアな写真が撮れるのが大きな違いです。用途に応じて、被写体により集中した表現ができるのも単焦点ならではの魅力です。
どんな写真が撮れるの?
単焦点レンズでは、背景が大きくぼけたポートレート写真や、明るく印象的なスナップ写真、料理や雑貨をおしゃれに切り取ったテーブルフォトなど、表現力のある写真が撮れます。F値の小ささを活かして、夜景や室内でも明るく撮影可能です。
また、広角単焦点なら風景や建築物、中望遠なら人物や花、マクロなら昆虫や小物撮影など、種類に応じてさまざまなジャンルの写真が楽しめます。
初心者に向いている理由
単焦点レンズは操作がシンプルで、初心者にも扱いやすいのが特徴です。ズームのような複雑な調整が不要で、構図に集中しやすく、写真の基本を学びやすいという利点があります。
また、背景が美しくぼける写真を手軽に撮れるため、写真の楽しさを実感しやすく、撮影のモチベーションも高まりやすいです。価格も手頃なモデルが多く、カメラ入門者が最初に手にするレンズとしても人気があります。
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単焦点レンズの種類
単焦点レンズには、撮影シーンや表現したい内容に応じてさまざまな種類があります。ここでは、広角から望遠、マクロまでそれぞれの特徴と活用例をわかりやすく紹介します。
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- 広角単焦点レンズ
- 標準単焦点レンズ
- 中望遠レンズ
- 望遠レンズ
- マクロレンズ
広角単焦点レンズ
広角単焦点レンズは、画角が広く、風景や建築物の撮影に向いています。焦点距離は24mm〜35mm程度が一般的で、被写体との距離が近くても広い範囲を写せるのが特徴です。
奥行き感のある写真や、躍動感のあるストリートスナップにも最適です。歪みの少ない高画質な広角写真が撮れるため、旅行やアウトドア撮影にも重宝されます。
標準単焦点レンズ
標準単焦点レンズは、人の視野に近い自然な画角（50mm前後）を持つレンズで、初心者にも非常に人気があります。スナップ、人物、風景、物撮りなど幅広い用途に対応でき、1本持っておくととても便利です。
F値が小さく明るいため、背景を大きくぼかした美しい写真が撮れるのも魅力。カメラの楽しさを実感しやすく、最初の1本としておすすめです。
中望遠レンズ
中望遠単焦点レンズ（焦点距離85mm前後）は、背景をしっかりぼかして被写体を引き立てるのに適しており、ポートレート撮影で特に人気があります。被写体との距離をとって自然な表情を引き出せるので、人物撮影にぴったりです。
また、圧縮効果で背景との距離感が縮まって見えるため、印象的な構図も作りやすいです。
望遠レンズ
望遠単焦点レンズは、焦点距離135mm以上で遠くの被写体を大きく写すことができます。スポーツや動物、イベントなど、離れた場所からの撮影に適しており、背景のボケも大きく、被写体を際立たせる効果が高いのが特徴です。
焦点距離が長いぶんブレやすいため、三脚との併用や手ブレ補正機能の活用がおすすめです。
マクロレンズ
マクロ単焦点レンズは、小さな被写体を大きく、そして高精細に撮影できるレンズです。料理、花、昆虫、小物などの近接撮影に最適で、肉眼では見えないようなディテールまで美しく写せます。
ボケ味も美しく、作品撮りや商品撮影にも活用されています。初心者でも簡単にプロっぽい写真が撮れるため、撮影の幅を広げたい人におすすめです。
単焦点レンズのメリット
単焦点レンズには、ズームレンズにはない多くの魅力があります。ここでは、写真をもっと楽しみたい人にとって役立つ、単焦点レンズの代表的なメリットを紹介します。
- 明るいF値で撮れる
- ボケ感が美しくなる
- 軽量・コンパクト設計
- 画質が高い理由
明るいF値で撮れる
単焦点レンズはF1.8やF1.4といった、非常に明るいF値を持つモデルが多くあります。これにより、暗い場所でもシャッタースピードを落とさずに撮影でき、手ブレを防げるのが大きな利点です。
特に夜景や室内での撮影、光量の少ない場所での撮影に強く、フラッシュなしでも自然な写真が撮れます。明るいレンズは撮影の自由度が広がるため、初心者にもおすすめです。
ボケ感が美しくなる
単焦点レンズは背景をぼかす「ボケ味」がとても美しく、被写体を際立たせる写真が簡単に撮れます。背景が柔らかく溶けるように写ることで、写真全体に奥行きや雰囲気が加わり、作品性の高い仕上がりになります。
特にポートレートや物撮りでは、プロのような写真が撮れるため、多くのカメラユーザーに愛用されています。ボケ表現は写真の印象を大きく変える重要な要素です。
軽量・コンパクト設計
単焦点レンズは構造がシンプルなため、小型で軽量なモデルが多く、持ち運びやすいのが特徴です。旅行や散歩、街歩きなど、カメラを持ち歩くシーンでも疲れにくく、気軽に撮影を楽しめます。
軽いレンズは撮影のハードルを下げてくれるので、初心者にも最適です。カメラバッグの中でも場所を取らないため、他の機材との併用もスムーズです。
画質が高い理由
単焦点レンズは構造がシンプルでレンズ枚数が少ないため、光学性能が高く、解像度やコントラストに優れています。ズームレンズと比べて歪みが少なく、クリアでシャープな画質が得られます。
特に細かい描写や色の再現性において強く、風景や商品撮影など、ディテールを重視したい場面で真価を発揮します。価格が手頃なモデルでも、画質に妥協がないのが嬉しいポイントです。
単焦点レンズの選び方
単焦点レンズといっても種類が豊富で、用途や好みによって選ぶポイントが異なります。ここでは、自分に合ったレンズを選ぶための4つの視点から解説します。
- 焦点距離で選ぶコツ
- 使い方で選ぶポイント
- マウントの種類で選ぶ
- 初心者におすすめの選び方
焦点距離で選ぶコツ
単焦点レンズ選びで最も大切なのが「焦点距離」です。35mmは風景やスナップに向き、50mmは自然な視野に近く使いやすい標準レンズ、85mm以上の中望遠はポートレートに適しています。
撮影したいジャンルや距離感によって、ベストな焦点距離が変わります。どんな写真を撮りたいのかを明確にすると、自分に合ったレンズが選びやすくなります。
使い方で選ぶポイント
スナップ撮影をメインにしたいなら、軽量な広角〜標準レンズがおすすめ。ポートレートや背景をぼかしたい場合は、F1.8以下の明るい中望遠レンズが最適です。
料理やアクセサリーなどの小物を撮るなら、マクロレンズを選ぶと被写体を大きく、細かく写せます。日常の中でよく撮るシーンや目的に応じて、適したレンズを選びましょう。
マウントの種類で選ぶ
レンズを選ぶ際には、カメラ本体との「マウント互換性」に注意が必要です。Canon、Sony、Nikonなどメーカーごとにマウント規格が異なり、同じメーカー内でも複数のマウントが存在することもあります。
購入前に、自分のカメラに対応したマウントか必ず確認しましょう。アダプターを使えば他社レンズを装着できる場合もありますが、機能制限が出ることもあるので注意が必要です。
初心者におすすめの選び方
カメラ初心者には、まず50mm F1.8の「撒き餌レンズ」と呼ばれる標準単焦点レンズがおすすめです。価格が手頃で扱いやすく、美しいボケ感も体験できるため、写真の楽しさを実感しやすくなります。
また、軽量で持ち運びやすいのも初心者にとっては大きなメリット。まずは1本使ってみて、自分の好みや撮影スタイルを見つけるのが上達への第一歩です。
単焦点レンズのおすすめメーカー
単焦点レンズは多くのメーカーから発売されており、それぞれに特徴や強みがあります。ここでは代表的なメーカーと、その単焦点レンズの魅力を紹介します。
- Canon（キャノン）
- Sony（ソニー）
- Nikon（ニコン）
- FUJIFILM（富士フィルム）
Canon（キャノン）
Canonは初心者からプロまで幅広いユーザーに支持されているカメラメーカーで、単焦点レンズも豊富に揃っています。特に「EF50mm F1.8 STM」などの標準単焦点は、手頃な価格ながら高画質で人気の高いモデルです。
静音モーターを搭載しているため動画撮影にも適しており、ポートレートから日常のスナップまで幅広く活用できます。初心者の最初の1本としてもおすすめです。
Sony（ソニー）
Sonyはミラーレスカメラ市場でトップクラスの人気を誇るメーカーで、Eマウント用の単焦点レンズも高性能な製品が多数ラインナップされています。「FE 50mm F1.8」などは軽量・コンパクトで持ち運びにも便利。
さらにG Masterシリーズでは、開放F値でもシャープな描写力と美しいボケを両立しています。ポートレートや風景、動画撮影にも強いのがソニーの魅力です。
Nikon（ニコン）
Nikonは、光学技術に定評のある老舗メーカーで、ZマウントやFマウント向けに高性能な単焦点レンズを展開しています。特に「NIKKOR Z 50mm f/1.8 S」は、開放F値でも驚くほどシャープな描写力を誇り、プロの現場でも活躍しています。
また、NIKKOR Z 28mm f/2.8や40mm f/2など軽量なモデルもあり、スナップや日常撮影に最適です。ニコンの単焦点レンズは、写りの美しさと使いやすさを両立している点が魅力です。
FUJIFILM（富士フィルム）
FUJIFILMはレトロなデザインとフィルムライクな色表現が特徴で、スナップや人物写真にぴったりな単焦点レンズを多数展開しています。特に「XF23mmF2 R WR」や「XF35mmF2 R WR」は、コンパクトでありながら高画質、しかも防塵・防滴性能も備えた万能モデル。
日常の記録から本格的な作品撮影まで幅広く活躍でき、外観にもこだわりたい人にとって理想的な選択肢となります。
単焦点レンズおすすめ10選
ここでは、単焦点レンズおすすめ10選を紹介します。
SONY(ソニー) 標準単焦点レンズ フルサイズ FE 50mm F1.8
コストパフォーマンスに優れたフルサイズ対応の標準レンズ。開放F値1.8により、美しいボケと高い描写力が得られます。人物や日常のスナップ撮影に最適で、初心者から中級者まで幅広く使えます。軽量設計で持ち運びもしやすく、ソニーEマウントユーザーの定番レンズとして人気です。
富士フイルム フジノンレンズ XF35mmF2 R WR
高画質とコンパクトさを両立したXマウント用の標準単焦点レンズ。防塵・防滴構造で天候を気にせず撮影可能。自然な視野に近い35mmの画角と開放F2の明るさにより、スナップやポートレートに活躍します。金属製の外装で高級感もあり、長く使える一本です。
Canon 単焦点広角レンズ EF-S24mm F2.8 STM
わずか約125gという超軽量パンケーキタイプの広角レンズ。APS-C専用ながら、開放F2.8で明るく撮れるため、室内撮影や旅行にぴったり。薄型設計でカメラにつけたままでもかさばらず、STMモーター搭載により動画撮影もスムーズ。手軽に広角の楽しさを味わえます。
キヤノン Canon 標準 単焦点レンズ EF50mm F1.8 STM
「撒き餌レンズ」としてカメラ初心者から長年愛される定番の1本。F1.8の明るさで背景を大きくぼかし、被写体を際立たせた写真が簡単に撮れます。軽量コンパクトながら描写力は高く、STM搭載で動画にも対応。コストを抑えつつ表現力を広げたい方に最適です。
OLYMPUS 単焦点レンズ M.ZUIKO ED 60mm F2.8
マクロ撮影に特化したM.ZUIKOシリーズの高性能レンズ。最大等倍撮影が可能で、昆虫や植物、アクセサリーなどのディテールを美しく再現します。F2.8の明るさと自然なボケ感、さらに防塵防滴対応により屋外撮影でも安心。作品づくりにも使える1本です。
Nikon 単焦点レンズ AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G
APS-C機用のニコンDXフォーマット標準レンズで、焦点距離35mm（35mm換算で約52.5mm）は自然な視野に近く扱いやすいです。F1.8の明るさで暗所にも強く、美しいボケ表現も可能。価格も手ごろで、入門者が最初に手に取るレンズとして非常に人気があります。
Nikon 単焦点レンズ NIKKOR Z 50mm f/1.8S
Zマウント専用の高解像レンズで、F1.8でも驚異的なシャープネスを発揮。ナノクリスタルコートや静音AFモーターなど上位仕様を備えており、静止画・動画ともに高いパフォーマンスを発揮します。質感描写や背景ボケが非常に美しく、プロユースにも対応した高品質レンズです。
キヤノン RFマウント単焦点レンズ RFレンズ RF5018STM
EOS Rシリーズ対応のRFマウント標準単焦点レンズ。F1.8の開放値で背景を柔らかくぼかせ、ポートレートや日常の切り取りに最適です。軽量・コンパクトながら、STMモーターで静かにピントを合わせるため、動画撮影にもおすすめ。RF入門用としても使いやすい1本です。
OLYMPUS 単焦点レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm
広角12mm（35mm換算24mm）の視野で、風景や建築、街角スナップに最適な高性能レンズ。開放F2.0の明るさにより夜景撮影にも対応し、美しいボケも表現できます。高級感ある金属ボディとクラシカルなデザインで、機能性と見た目を両立した1本です。
Fujinon XF23mmF2 R WR - シルバー
35mm換算で約35mmの画角を持つスナップ向けの定番レンズ。F2の明るさと高速・静音AF、さらに防塵防滴対応で幅広いシーンに対応します。シルバーの美しい外観も魅力で、カメラとの組み合わせでクラシックなスタイルが楽しめるのもポイント。日常から旅先まで活躍する1本です。
まとめ
単焦点レンズは、シンプルな構造ながらも高画質で美しいボケ感を楽しめる魅力的なレンズです。用途や焦点距離によってさまざまなタイプがあり、初心者から上級者まで幅広く活用されています。
本記事で紹介した選び方やおすすめモデルを参考に、自分の撮影スタイルに合った1本を見つけてみてください。単焦点レンズを使えば、あなたの写真表現が一段とレベルアップするはずです。