最近のスマホはHDR動画が撮れるようになり、明るさや色をきれいに映せると注目されています。でも、HDRって何?、見え方が変?と疑問を持つ人も多いはず。
この記事では、HDR動画のメリット・デメリット、iPhoneやAndroidでの撮影方法、通常動画への戻し方までわかりやすく解説します。
hdrとは?
HDRとはハイダイナミックレンジ(High Dynamic Range)の略で、明るい部分と暗い部分の差をより自然に表現できる技術です。写真や映像の世界では、肉眼で見たようなリアルな明暗差や色合いを再現できることから、スマホやテレビ、動画撮影でも注目されています。
ここでは、HDRの基本機能とふつうの動画との違いについて解説します。
- hdrはどんな機能?
- ふつうの動画との違い
hdrはどんな機能?
HDRは、映像の「明るい部分」と「暗い部分」を同時にくっきりと見せるための技術です。たとえば逆光のシーンでも、人物の顔が暗くなりすぎず、背景の空も白飛びせずにきれいに写ります。これにより、自然で立体感のある映像表現が可能になります。
スマホではiPhoneや一部のAndroid機種が対応しており、自動でHDR動画を記録できる機能も搭載されています。特に風景や夜景の撮影でその効果を実感できます。
ふつうの動画との違い
通常の動画(SDR=スタンダードダイナミックレンジ)と比べて、HDR動画は明るさや色の幅が格段に広がっています。たとえば、青空のグラデーションや日陰の細かい模様までしっかり描写され、画面がのっぺりせず臨場感ある映像になります。
一方で、再生環境によってはHDRが正しく表示されず、色が不自然に見えることもあるため、視聴側の対応機器も重要です。対応ディスプレイで見ると、HDRの魅力が最大限に発揮されます。
hdr動画のメリット
HDR動画は、従来の動画に比べて明るさや色の情報を豊かに記録できるため、よりリアルで美しい映像が撮影できます。ここでは、HDR動画が持つ3つの代表的なメリットを具体的に解説します。
- 明るさの差がきれいに出る
- 色がハッキリして見やすい
- リアルな映像になる
明るさの差がきれいに出る
HDR動画の最大の特長は「明るさの差」を自然に表現できることです。たとえば、逆光のシーンでも人物が真っ暗にならず、背景の空が白飛びせずにしっかり映ります。これは、HDRが「暗い部分と明るい部分の情報」を同時に処理できるからです。
屋外撮影や夜景撮影など、コントラストが大きい場面でもバランスよくきれいに記録できるため、臨場感ある動画を残したい人におすすめです。
色がハッキリして見やすい
HDR動画は色の幅(色域)が広く、鮮やかで深みのある色合いを再現できます。たとえば、青空や夕焼けの微妙なグラデーション、植物の緑の濃淡などもリアルに映し出されます。これにより、全体の印象がくっきりとして、見やすく鮮明な動画に仕上がります。
特にスマホの高性能なディスプレイや対応テレビで再生すれば、その違いがはっきりわかるでしょう。
リアルな映像になる
HDR動画は、人の目で見た光景に近いリアルさを追求した映像表現が可能です。明暗や色の細かい違いまでしっかり記録できるため、実際にその場にいるかのような臨場感を再現できます。
旅行先やイベント、風景撮影などで、感動した景色をそのままの美しさで残したいときに最適です。SNSやYouTubeなどで動画を共有する際も、HDRのリアルな映像は視聴者の印象に強く残ります。
hdr動画のデメリット
HDR動画はとてもきれいな映像が撮れる一方で、いくつかの注意点もあります。特に再生環境やデータ容量、色の見え方などに関する問題があるため、使い方を理解しておくことが大切です。
ここではHDR動画の3つの主なデメリットを紹介します。
- 再生できない機器がある
- 動画のサイズが大きくなる
- 見え方が変になることも
再生できない機器がある
HDR動画は最新の技術を使っているため、古いスマホやパソコン、テレビなどではうまく再生できないことがあります。たとえば、色が変に見えたり、映像が暗すぎたりする場合は、その機器がHDRに対応していない可能性があります。
特にSNSやメールで共有するとき、見る側の端末が非対応だと正しく再生されないケースもあるので注意が必要です。動画の用途や共有方法を考えて使うことが大切です。
動画のサイズが大きくなる
HDR動画は通常の動画よりも情報量が多く、そのぶんファイルサイズも大きくなります。たとえば、数分の動画でも数百MB〜1GBを超えることがあり、スマホのストレージ容量を圧迫してしまうことがあります。
また、動画編集やアップロードにも時間がかかる場合があり、通信量が増えてしまうこともデメリットです。容量に余裕がない場合は、撮影設定の見直しやクラウド保存の活用が必要です。
見え方が変になることも
HDR動画は高画質な一方で、再生する機器や環境によっては「色が派手すぎる」「暗く見える」など、違和感のある表示になることもあります。これはHDRに対応していない機器で再生したときや、自動調整機能がうまく働かない場合に起こります。
特に編集時やSNSでの共有時には、意図しない見た目にならないよう、事前に表示確認することをおすすめします。
スマホでhdr動画を撮る方法
最近のスマホでは、特別な機材がなくてもHDR動画を簡単に撮影できます。ただし、機種や設定によって手順が異なるため、自分のスマホに合ったやり方を知っておくことが大切です。
ここではiPhoneとAndroidそれぞれでHDR動画を撮る方法を解説します。
- iPhoneでhdr動画を撮る方法
- Androidで撮るには?
iPhoneでhdr動画を撮る方法
Phoneでは、iPhone 12以降の機種で「Dolby Vision HDR」対応の動画を撮影できます。設定方法は簡単で、「設定」アプリを開き「カメラ」→「ビデオ撮影」→「HDRビデオ(ハイダイナミックレンジ)」をオンにするだけです。
あとは通常通りカメラアプリで動画を撮ると、自動的にHDRで記録されます。対応モデルではデフォルトで有効になっていることもあるため、確認しておくと安心です。撮影した動画は、HDR対応のディスプレイで視聴すると色彩豊かで美しく再生されます。
Androidで撮るには?
Androidは機種によってHDR動画の対応状況や設定方法が異なります。たとえば、Google PixelやSamsung Galaxyの上位モデルでは、カメラアプリの設定内に「HDR動画」や「高ダイナミックレンジ」などの項目があり、これをオンにすることでHDR撮影が可能です。
一部の機種では、標準カメラアプリではなく、メーカー提供のプロモードや外部アプリを使用する必要がある場合もあります。撮影前に機種名+「HDR動画 撮影方法」で検索すると確実です。
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hdr動画をふつうに戻す方法
HDR動画は美しい反面、再生できない機器では色が変に見えたり暗く表示されたりすることがあります。そんなときは「HDRをオフにした普通の動画」に戻すことで、見え方が安定します。ここではiPhoneやアプリを使ったHDR解除の方法を紹介します。
- iphoneのhdr動画を戻す手順
- 撮った後にhdrを外すには?
- 変換アプリで直す方法
iphoneのhdr動画を戻す手順
iPhoneで撮影したHDR動画を普通の動画に戻すには、iPhone本体の「設定」から操作します。まず「設定」→「カメラ」→「ビデオ撮影」に進み、「HDRビデオ」をオフにしましょう。これで今後の撮影はHDRなしになります。
すでに撮影済みの動画を通常の色合いにしたい場合は、iPhoneの「写真」アプリで共有メニューから「ビデオをファイルに書き出す」などを使い、HDRが適用されない形で保存し直すのが確実です。
撮った後にhdrを外すには?
すでに撮影してしまったHDR動画からHDR効果だけを取り除くには、iPhoneやPC上で再エンコード(再保存)する必要があります。Macでは「iMovie」や「QuickTime Player」で書き出すことで、SDR(通常の色)として保存できます。
また、YouTubeにHDR動画をアップロード後、SDR変換して再ダウンロードする方法もありますが、画質が落ちることもあるため注意が必要です。簡単に編集して保存し直せるツールを使うのがおすすめです。
変換アプリで直す方法
HDR動画を通常の動画形式に変換するには、専用のアプリやソフトを使うのが便利です。たとえば「HandBrake」や「VLCメディアプレイヤー」などは、HDR動画をSDRに変換できるフリーソフトとして人気です。
スマホアプリでは「InShot」や「CapCut」などの動画編集アプリでも、書き出し時にHDR効果を除いて保存できる場合があります。変換時は画質や音声設定を確認し、再生機器に合ったフォーマットで保存しましょう。
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まとめ
HDR動画は、スマホだけで鮮やかでリアルな映像を撮影できる便利な機能です。iPhoneや一部のAndroid端末では設定も簡単で、初心者でも気軽に使えます。ただし、再生環境や容量には注意が必要です。
HDR動画の見え方に違和感がある場合は、普通の動画に戻す方法も活用してみましょう。本記事を参考に、目的や環境に合った使い方でHDR動画を上手に楽しんでください。